アルツハイマー病とマクロファージ
2019.4 免疫療法ここで、アルツハイマー病について少しまとめてみよう。 アルツハイマー病の病理的特徴としては?
- Aβ(アミロイドベータ)タンパク質の蓄積 (老人斑の形成)
- タウタンパク質のリン酸化による蓄積 (神経原線維変化)
- 神経細胞の脱落 (脳萎縮)
が挙げられる。
Aβタンパク質は神経細胞にとって毒性を持つため、特に蓄積したAβタンパク質の周囲に活性化したミクログリアが多く観察される。一般的にアルツハイマーの脳では、ミクログリアが活性化している。
つまりミクログリアは貪食能を持っているため、蓄積したAβタンパク質を貪食作用によって取り除いていると考えられている。実際、ミクログリアの細胞内にAβタンパク質が取り込まれていることが観察されている。