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エクソソーム化粧品

2020.8 その他

そこで前回の冒頭の話「エクソソーム化粧品って何?」だ。
そもそも、幹細胞の上清液(培養後の液)がアンチエイジングなどに効果が有るとなったのは、前回書いたように再生医療法が出来てからだ。当時、「幹細胞」は再生医療法の規制で使えなくなった。現在では自家の細胞を培養した脂肪肝細胞などは二種の認可が出るようになったが、当時は認可が下りるかどうかも判らなかった。また、既に脳性麻痺や国内でも白血病の治療に使われていた臍帯血は「輸血」という解釈で保健所レベルでは認めていた所もあったのだが、これは全面禁止。まあ、他家移植で一種扱いになってしまったからと言う理屈もある。未だに国内では認められてないが、臍帯血からips作り出したりしてややこしいことになってる。この辺りの話はいずれかの機会に。
つまり、万能細胞である幹細胞の効果は再生医療だけでなく美容、アンチエイジングなどでも確立していたのだが、急に使えなくなったので、「幹細胞上清液」に切り替える必要があったわけだ。

で、この「上清液」。なんか如何わしい感じするでしょう?確かに何がどう効果があるのか無いのかハッキリしない。しかし、10年位前に、うちの培養室で「繊維芽細胞」も培養していた事がある。これの第一人者の当時IPS研究所の客員教授されてた方に指導頂いた方法で行っていたので質的にはトップレベルであったと自負しているのだが、なんで培養してたかと言うと、要は「シワ取り」に使っていたのだ。つまり美容目的ですな。ヒアルロン酸なんかより自己の細胞なので定着し流れたりしない。また、採取した細胞を凍結保存できるので、若い時の細胞を保存しておいて、培養して打ったりもできる。ただし、培養が結構難しいなどいろいろ手間が掛かって、余り商業的には良くなかったけど。