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若返りの治療Ⅲ

2022.3 その他

今回は前回からの続きで「細胞老化」について。前にも述べたが、不老不死から若返りから癌化まで絡んでいるので中々幅の広い話になるのだが、つくづく人体の生理現象は色々複雑に絡んでいて、単純に1ヶ所いじれば良いようにはいかないなと思う。人間の事情で、それが「若返り」になったり「癌予防」になったりするだけだ。

ここでまず、最初に注意しないといけない事は「細胞老化 (cellular senescence) 」と「加齢 (aging) 」は別物だと言う事だ。細胞老化は定義は後ほど述べるが、まず「加齢」とは誕生からの時間の経過を示すもので、さらにそれに伴って起こる諸々の現象のことをいう。一般的には「加齢」と「老化」は同一意義語のように用いられるが別の意味合いを持つ。同じ年齢の人は「加齢」的には同一だが、容姿や健康状態など「老化」の度合いは人それぞれで異なる。わかりやすい例で言えば、「美魔女」の方々だ。最近はバリバリ仕事されてる方は綺麗にされていて実年齢よりかなり若く見える方が多い(イヤイヤお世辞じゃありませんよ。いやホントに。笑)。一方、家庭に入って主婦まみれの方々は、余り異性の目を気にしないせいか老けて見え易い。これは女性に限らず、男性でも一緒ですからね。念の為。

少し学術的な言い方をすると、「細胞老化」は老年になってからのみならず、胚発生の段階でもに起こる。つまり、「老化細胞」は老化の原因となるが、一般的なイメージの「老いた細胞」だけでは無いということだ。