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腸内フローラの影響

2022.12 がん治療

さて、色々な働きが解明されてきている「腸内フローラ」だが、そもそもどの様にして我々の身体に影響を与えている事がわかっただろうか?

我々の皮膚や粘膜面には膨大な数の細菌群が常在しており、この細菌群のことを常在細菌叢(マイクロバイオーム)と呼んでいる。皮膚の代表的疾患である「痤瘡」、つまりニキビの原因も、単にアクネ菌の感染ではなく、常在細菌叢のバランスが崩れることによってアクネ菌の増殖を招いている事は以前触れた事があるので、覚えている方もおられると思う。(本当に覚えてるかな?)

この様に常在細菌叢が人の身体の大きな部分をコントロールしているのだが、その中でも特に大きな影響を及ぼしているのが腸管粘膜に存在する腸内細菌叢つまり「腸内フローラ」と言うわけだ。

以前にも書いたが、「腸内細菌叢移植」については、2000年以上前の中国の漢方書に載っている。勿論、現在では中国の人だってそんな事知らないわけだけ。ここで「細菌」の概念があったかまでも寡聞にしてわからないのだ。