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癌細胞の中の細菌

2023.3 がん治療

担当の先生が決まり、やっと訪問診療から解放される事になった。今月はとりあえずdutyは半分になり、来月から無罪放免予定。やれやれ。

ちょうど東京のクリニックもオープンして、(「ちょうど」ととるのか「ギリギリ」ととるかは考え方次第だが)結果オーライかな。なんせ、身は一つだからね。

そんな訳で今回はまた、腸内フローラについて。実は最近、非常に興味深い報告がなされた。

なんと、癌細胞の中に細菌の存在が証明されたというのだ。マウスの乳癌モデルでその影響が報告された。実は癌細胞中の細菌の存在は以前から言われていた。癌細胞の遺伝子解析をしていると、時々コンタミのようなものが出現したりしていたらしい。ところが、病理学的にも細胞学的にも同定にいたっていない。専門の方に聞くと「検体の処理過程で抗生物質を使う事が多いので、細菌が除去されていたのではないか?」との事だった。

つまり、従来は完全に無菌と考えられていた腫瘍において細菌叢はその構成成分の一つであり、さまざまな癌において宿主の細菌叢が腫瘍の進行に影響を及ぼすことが示された。さらに原発腫瘍に付随する細菌叢は遠隔転移部位においても、その関連を維持していることが明らかになった。さらに、細菌を腫瘍内に導入することで、腫瘍の進行が促進される可能性があるとされていた。