マクロファージと不妊治療-III(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)
2025.01 その他マクロファージ活性化や腸内フローラ移植が不妊治療に効果がある事を説明したが、もうひとつ効果的なモノがあると言った。実は、最近では、みなさん若返り治療でよくご存知のNMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)だ。意外に思うだろうが元々ミトコンドリア活性を上げることはよく知られていた物質だ。

NMNは、NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の前駆体として、細胞のエネルギー代謝や老化の抑制、細胞修復に重要な役割を果たす。不妊治療においてNMNが注目されるのは、加齢に伴う卵巣機能の低下、卵子の質の悪化、ホルモンバランスの乱れ、慢性炎症などに対して多角的な改善効果を持つためで以下、各効果について説明する。