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自然免疫の主役『マクロファージ』

2018.11 免疫療法

前回、免疫系の概要に触れた。自然免疫の主役であるマクロファージだが、近年それ以外にも様々な働きをしていることがわかってきた。

私自身はマクロファージは免疫系全体のコントロールにも深く関与していると思っている。

そもそもマクロファージに対するイメージは細菌やウイルスなどを貪食し、分解、消化することにより自然免疫を担う細胞だが、単にそれだけではなく、サイトカインなどの炎症性メディエーターを産生し炎症反応を誘起し、更に分解・消化された細菌やウイルス由来のペプチド抗原をMHC 分子上に提示させ、T細胞を活性化させることにより免疫応答を誘導することがわかったてきた。

現在のところ定説としては、マクロファージにはM1とM2の2種類があり、M1マクロファージは貪食、炎症などにも関与し、M2マクロファージは炎症を抑える。 M1が起こした炎症を抑えるために変化したものがM2であるという説もあるがもともと別のものとの説が有力だ。更に言えばマクロファージは多くの働きをしていることが明らかになって来たのだからもっと多くの種類があっても然るべきだと思う。