ブログ

 

ストレスプログラム

2019.12 免疫療法

脳と腸とは密接に連携している事はご存知かと思う。そして、この腸からのシグナルの内に、腸内細菌の出すシグナルが少なからず影響している。

先ずは脳から腸への影響について。これは誰しも経験したことがおありだろうからわかりやすいと思うが、過度のストレスが加わると、脳は視床下部より副腎皮質刺激ホルモン放出因子(Corticotropin-ReleasingFactor,CRFまたはCorticotropin-ReleasingHormone,CRHとも言う)を分泌する。そしてストレスホルモンと言われるコルチゾールやアドレナリンなどの分泌を促す。その結果として、腸からのシグナルを含めさまざまな刺激に対して消化器は過敏になり、腸は収縮の回数を増やし、内容物を排泄しようとする。そのために激しい腹痛をおこしたり下痢になる。胃の働きは遅くなり、内容物を下ではなく上へと戻そうとし嘔吐を促す。更に腸壁の結合が緩み(いわゆるリーキーガット症候群)未消化な栄養素や分子まで腸壁から吸収されてしまい、結腸は多量の水分や粘液を分泌し、胃腸壁を流れる血液の量は増大する。
元来、腸は脳や脊髄の助けを借りずに、腸管神経系によって独自に蠕動運動や消化吸収などの動きをコントロールしている。この腸管神経系こそ「第二の脳」とも言われ、食道から直腸に至る消化管壁を取り巻く神経細胞からなるネットワークの事を言う。