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ヒト幹細胞培養上清液

2021.11 その他

今回は「ヒト幹細胞上清液」について考えてみたい。ご存知の様に、もう何年も前から流行しているしている「上清液」だ。以前にもちょっと触れた事があるが、「ヒト」と、わざわざ書いたのは化粧品などの中には「植物由来幹細胞」など、何でもかんでも「幹細胞」と付けて「再生医療」を連想させようという魂胆が透けて見えるものがあるからだ。また、美容外科のクリニックを中心に「幹細胞上清液」の点滴なども定番化しているが、この「上清液」の意味が分からず、「上等な幹細胞液」のような勘違いでありがたがっている患者さんも多いと聞く。

そもそもこの「ヒト幹細胞上清液」は「再生医療等安全性確保法」の施行により本物の幹細胞、具体的には他家移植になる「臍帯血由来幹細胞」を用いての治療が制限される事となったのが始まりだ。これは事実上の「臍帯血由来幹細胞」治療の禁止となった法律で、臍帯血バンクを運営して脳性麻痺の治療を行なっていた私的には、世界的に最も治療実績のある「臍帯血由来幹細胞」による治療が国内で出来なくなって、色々と言いたい事のある、いわくつきの法律だ。この件はまたの機会に。

で、「ヒト幹細胞上清液」だが、要は「幹細胞」を培養する時に用いる「培養液」のことだ。ここには「幹細胞」が含まれていないので「再生医療等安全性確保法」に抵触しないという理屈から有象無象の「業者」たちが売り出したのだった。ただし、この上清液つまり培養液を得るために幹細胞を培養する際には「再生医療等安全性確保法」による「培養施設」の認可が必要だ。よく「研究としての培養ですから認可は必要無いですよ。」などと言う業者がいるが、大学であろうが、実験目的であろうが認可がなければアウトだ!