BRM(Biological Response Modifiers)療法
2018.8 免疫療法免疫療法はまず、ここから始まり、1980年代頃までこれが主流だった。
BRM(Biological Response Modifiers)生体応答調節療法と呼び、生体に何らかの変化を起こすものを用いて免疫応答を強化する方法だ。
何のことか分かりにくいですよね? 要は「原理はわからないが、免疫を強化する物を用いた治療法」と言う意味だ。近年まで薬も世界中の「良く効く」薬草を探し出してその成分を分析すると言う手法を取っていた。免疫療法も同様に最初は「理屈」より「結果」から入って行ったのですね。
有名なところではキノコなどの菌糸類。1960年代になって菌糸類に抗癌作用があることが国立がんセンターなどから報告されてから注目が集まった。アガリクスなどはブームになった事を覚えている方もおられると思う。その他、カワラタケ由来のPSKが「クレスチン」、シイタケ由来の「レンチナン」、スエヒロタケ由来の「シゾフィラン」の3つは医薬品として承認された。しかしこれらは、臨床の場では動物実験ほどの効果が出なかった。そのため、現在では「抗癌剤の補助剤」と言う扱いであり、つまり他の抗癌剤と併用しなければならない。テガフールのプロドラッグの5-FUやウラシルとの合剤のUFTなどとだ。