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「発毛」について II

2021.3 その他

なんかちょっと横道に逸れるみたいだけど、発毛について。いや、意外と皆さんこれに食いついてくるんですよ。肥満と薄毛はやはり2大関心事だと思い知らされますな。

美容の先生方は「脱毛」や「発毛」について既に色々とご存知だと思うが、内科の身としては結構新鮮だったから御容赦を。

私を含め、ほとんどの人が「発毛」となると毛根や毛母細胞とかが肝心で、独自に活動していると思っている。

実際、毛髪は頭皮の毛根にある毛球部で活発に細胞分裂がおこなわれ成長する。そして毛球部は、主に毛乳頭と毛母細胞から成っており、毛髪の成長を司っている。
ところが、最近の知見では、毛髪をコントロールしているのは毛球部では無くバルジ(Bulge)領域であることがわかった。このバルジ領域には毛包幹細胞(Keratinocyte stem cell)と色素幹細胞(Melanocyte stem cell)が存在し、毛包幹細胞は「毛髪」を形成する角化細胞になり、色素幹細胞は色素細胞となり「毛の色」を形成する。つまり、このバルジ(Bulge)領域を活性化させる事こそが毛髪関係の幹細胞を活性化し、発毛を促す事になると言うことだ。