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マクロファージの活性化

2025.05 がん治療

最近やっと、海外の企業や研究者たちもマクロファージの事に関心を持ってきてくれたようだ。以前からの知り合いの企業や研究者の方は知ってくれていたのだが、ちょうど同じ時期に中国の多くの病院を傘下に持つ研究機関と台湾のバイオ企業たちに「わかりやすく」説明してくれと言う事だった為、スライドを作った。そう言えば、マクロファージとTreg、ミトコンドリア、腸内フローラの相関についてまとめて話した事がなかったかなと思う。部分的には何度か話したと思うけど。特にマクロファージがM1、M2のみならずスペクトラムを形成しており、その間に多様なマクロファージが存在する事。もう一つ抗癌作用については腫瘍関連マクロファージ(TAM)とTreg の関係からNK細胞などの抑制に働いて、癌を惹起する作用しかないとおもわれている節があり、この手の質問を受けた事もあった。この辺りの誤解も解いておこうと思う。

マクロファージ活性化と制御性T細胞・ミトコンドリアの免疫調整への役割

ご存知のように、マクロファージは自然免疫の主役であり、全身の免疫応答の制御において中心的な役割を果たす。さらに単なる異物の貪食・除去にとどまらず、多様なサイトカインを分泌することで、リンパ球をはじめとする他の免疫細胞の機能を調節する。